一見色無地に見えますが小さな飛び柄のある小紋です。
ややフォーマルな印象です。鬼しぼ縮緬です。鬼しぼ縮緬はしぼが荒く大きいのが特徴です。絹地としても重く厚みがあります。
このきものはとても柔らかく慣れないと着にくい印象です。
素材は締めやすいのですが、お太鼓柄ですので、柄を出すのにやや苦労しています。
柄から下が長くて扱いにくいのでこれも隠れる位置で縫って短くしています。
もう25年は経っています。久し振りに締めてみました。
上の写真は春蘭です。
私が子供の頃はこの花を「お嫁さん」と言って、三方に出ているガクを折り込むとお嫁さんの桂のように見えるのでそうやって遊んでいました。
「虹始めて見る」春の雨上がり、空に初めて虹がかかるころ。
これから夏にかけて夕立の後に多く見られる季節です。
日本には、春夏秋冬の四季だけでなく、二十四の気という季節、七十二もの候という季節があり、旧暦をもとに暮らしていた時代には、人々はそうした季節の移ろいをこまやかに感じとって生活していました。