実はこの帯の歴史が変わっています。
もとはお嫁に持ってきた黒地に紋付の絵羽織でした。
羽織を名古屋帯に作り変えました。
昔は紋付の絵羽織は改まった場所に着たものです。しかし、この羽織は羽織としては一度も着たことがなくて、せっかく親が持たせてくれたものを無駄にしてしまうのが辛くて名古屋帯に作り変えてもらいました。
黒地に白の刺繍のみのシンプルな柄です。
これは春蘭です。これは実家の庭にあるのですが、山に自生しています。
4月の始め頃が一番見頃です。ふと思い出して実家の兄に写メを送ってもらったのですが少し遅かったようです。
私たちは春蘭とは言わず「嫁さん」と呼んでいます。
写真の角のように見える部分を内側に折って根元にはさみ込むとちょうどお嫁さんの桂のように見えます。
子供の頃はそんな遊びをしていました。